仲良し夫婦研究家のAKI(夫)です。「ありのままの自分でいられるパートナーシップ」を夫婦でお手伝いしております。

「ありのままの自分」ということを私達は大事にしているのですが、この「ありのままの自分」って一体何だろうか?とあらためて考えてみました。

まず、「ありのままの自分」といっても色々なレベルがありそうです。

 

1.飾らなくてもよい

「ありのままの自分」ということで真っ先に思い浮かぶのが、「飾らなくてもよい」「格好つけなくてよい」「普段のままでよい」というものです。つまり、人の目を気にせず素のままでよいというものです。

例えば、生活スタイルや言葉遣いなど、自分が在りたいままでよいということです。つまり、他人からどう思われるか気にせず、自分が心地良いようにするというものです。

自分を飾るようになったのは、世間の常識など、今まで生きてきた中で身に付けてきたものです。それが自分にとって心地良いものであれば全然問題はありませんが、居心地が悪かったり苦痛だったりする場合はやめたいですね。末永く一緒にいるパートナーとの間では、疲れることはしたくありませんし、疲れる状態であれば長続きしません。

パートナーシップとしてお互いが飾らなくて済む、素のままでよい、というのはとっても楽ですし、お互いに安心感が生まれます。

自分が心地良いように過ごすというのは比較的簡単ですが、ちょっと難しいのはパートナーが「ありのまま」でいることを許すことです。

自分がありのままでいたいならば、パートナーも同じようにありのままでいることを許す必要があります。お互い様ですね。自分はありのままでいたいけど、相手には自分の思う通りであってほしいというのはワガママというものです。

但し、パートナーシップというのは共同生活ですので、お互いに調整や歩み寄りというのは必要になります。調整とか歩み寄りというのは、コミュニケーションスキルの一つですので、練習することで上手くできるようになります。特に話を聴くということが大事ですね。

2.心の内をオープンにできる

上記1の「飾らなくて良い」というのは外側に現れることを言っていますが、次のレベルは心の内側のことです。

「ありのままの自分」とは、「自分は本当はこう思っている」とか「自分は本当はこう感じている」という心の内を率直にオープンにできるということです。

「明け透け(あけすけ)」という言葉がありますが、この「明け透け」が一番ぴったりくるかもしれません。

心の内といっても多種多様です。自分はこうしたいという意思がはっきりしたことは話しやすいのですが、自分の悩みとなるとそうはいきません。

普通は自分の悩みを人に話すことはあまりしませんし、特に男性はその傾向が強いものです。何故、男性は悩みを人に話さないかというと「そんな(ちっぽけな)ことで悩んでいるの?」と思われたくないからです。

悩みを話そうとしても、相手が「弱みを見せるなんて男らしくない」なんて思っていたりするのが垣間見えると話せなくなってしまいます。「~すべきである」「~でなければならない」というような固定観念はなるべく手放していった方が、相手との心の距離感は縮まると思います。

パートナー同士でお互いに悩みを話せるようになるととても面白いですよ。自分だけでぐちぐちゃ考えていると余計に袋小路にはまってしまいますが、パートナーに悩みを話すと、話をすることで思考が整理されるとともに、パートナーは本当のことを言ってくれますので、「あっ、そうか! うー、痛いところを突かれた」となって、自分自身が見たくなくて避けていたものに気づかせてくれることもあります。まぁ、言ってみれば「鏡」のようなものですね。

鏡(かがみ)というのは、真ん中の「が(我)」を取ると「かみ(神)」になります。自分自身から我(エゴ)を取れば神になるということを鏡は教えてくれると聞いたことがあります。奥さんのことを「カミさん」なんていう言い方がありますが、奥さんも鏡になってくれるという意味で「神さん(カミさん)」なんでしょうかね。

悩んでいる人は弱い人だとか、何とか助けなければ、とか思ってしまうとお互いがしんどくなってしまいます。人はいつも成長する過程にあり乗り越えていける、という信念があれば相手の話も冷静に聞くことができます。

自分が本当に感じていることをオープンに話をするというのは、信頼関係がないと言えません。というのも、本当のことを言うのは相手を傷付けてしまうことがあるからです。そのため、本当のことを言ってくれるパートナーは有り難いものです。パートナーとはお互いに本当に感じていることをオープンにしていくことで信頼関係が育まれ、信頼関係が育くまれることで本当に感じていることをオープンに話ができるという循環ができるのだと思います。

3.自分の本心で生きる

自分が在りたいように生きるといっても、自分はどう在りたいか、どうしたいかといういわゆる自分の本心や本音が分かりづらい人もいるかと思います。かくいう私も自分の本心が分かりづらい方です。

何故自分の本心が分かりづらいかというとすぐに頭で考えてしまうからなんですね。頭は分析をするものであり、本心は字のごとく「心」ですので感じるものです。頭で考えれば考えるほど感じることからは遠ざかってしまいますので、本心は分からなくなってしまいます。

また、頭で考える時は「良いか悪いか」「損か得か」という基準で考えてしまいますし、その基準の前提となっているのは「~すべきである」「~でなければならない」といった固定観念です。固定観念が強ければ強いほど自分の考えや価値観に縛られてしまい、思考から離れることができません。こういった無意識領域にある固定観念は一旦クリーニングしてみるのも良いと思います。

「心の声を聞く」という言い方がありますが、頭の中の声が心の声ではありません。「何となく感じる」「体感に似たようなものを感じる」といったものだと思います。直観と言っても良いかもしれません。

私がこの「何となく感じる」ために行っていることは、身体の感覚を感じることです。例えば、何かを言ったりやろうとする時に、自分の身体のどこかがこわばったり緊張していたりすると「あれ?これは違うのかな」と思ったりします。

身体というのは無意識で動いておりますので、無意識と繋がり無意識の声を聞くためには身体を通じて感じることで聞けると言うことです。

また、「心の声を聞く」ために「心よ!」と自分の心に直接問いかけてみたりしています。心理学で言うところの外在化という方法です。

いずれの方法にせよ、身体の感覚を感じようとしてみたり、「心よ!」と問いかけてみたりすると、頭の中の思考は自然と止みます。思考が止んだ時に、直観と言われるような形で、フッと感じることができたりします。

その時に大切にしている感覚が、「こひしたふわよ」です。これはスピリチュアルカウンセラーの並木良和さんに教えていただいたものです。

こ・・・心地よい
ひ・・・惹かれる
し・・・しっくりくる
た・・・楽しい
ふ・・・腑に落ちる
わ・・・ワクワクする
よ・・・喜びを感じる

この「こひしたふわよ」の感覚が何となく感じられればそれが自分の本心ということなんだと思います。とても分かりやすい指標ですね。

もう一つ大事にしている指標は「本当にやりたいことだったら迷わない」ということです。

「これをやった方がいいのだろうか?」とか「これは自分のやりたいことなんだろうか?」とか、頭で考えても整理が付かず、悩んでいるというのは、「やらなくてもよい」「やりたくない」ということのように思います。本当にやりたいことだったら迷わないですからね。

いつも頭が思考で一杯ですと、こういったことは直ぐに忘れて、つい分析に走ってしまうんですね。そういった時にパートナーがいると、思考モードであることに気づかせてくれるので有り難いです。「「心よ!」と聞いてみたらどう?」と教えてくれますので、「おっと、そうだった」と原点に戻れます。

4.そもそも「自分」とは何か?

「ありのままの自分」とはどういうことかということを書いてきましたが、そもそもこの「自分」とは何かということがとても大切なように思います。

「自分とは何か? 何者だろうか? 自分はどのようにしてここにやってきたのだろうか?」という疑問あるいは不思議さがあります。

「この肉体が自分なのか? 思考や感情が自分なのか? それに気づいている意識が自分なのか?」という所謂、自己探求というものです。

私は自己探求を続けている最中ですが、何となく「この肉体や思考、感情が自分ではなく、これを脱いだ裸の命そのものが本当の自分なんだろうな」という感覚が実感として芽生えつつあります。「命は全体で一つであり、それは宇宙そのものであり、宇宙を生み出した空そのものである。空というのは空っぽで何もないのではなく、愛や安らぎや至福で満ちている」と何となく感じています。

こういった意識のシフトを「目覚め」と言ったりしますが、パートナーとこのような「目覚め」を話題にして、お互いに共有して刺激し合っていくのはとても楽しいものです。

人生の本当に大事なものを一緒に追求していき、一緒に成長していけるパートナーがいるってとても幸せなことだと思っています。

このようなパートナーに巡り会えたことはまさに奇跡のようであり、また、必然のような気もします。

5.「ありのままの自分でいられるパートナーシップ」の面白さ

パートナーと一緒に暮らしていく中で、「ありのままの自分」でいられることほど大切なものはないと感じています。

そのためには、お互いが「ありのままの自分」でいられることの大切さを理解し、協力し合っていくことに尽きるような気がします。

「ありのままの自分」でいられることほど幸せなことはありませんね。

by AKI