仲良し夫婦研究家のAKI(夫)です。「ありのままの自分でいられるパートナーシップ」を夫婦でお手伝いしております。

夫婦の会話って「どうでもいい話」こそが大切なんだと思います。

「どうでもいい話」とは、相手からすると聞いても聞かなくてもどっちでもいい話、相手にとって知らなくても何の不都合もない話ということです。言葉を換えると、無駄話と言われかねないような話です。(でも本当は決して無駄ではありません)

逆に「どうでもよくない話」つまり「大事な話」とは、相手に何かしてもらいたいための話ということになります。

この「大事な話」は、相手に何かを期待したり、相手に何かをしてもらうための話です。相手は調整をしたり、折り合いをつけることになりますので、真剣に聞かなければならず、聞くためのエネルギーが必要となります。ですので「大事な話」は気楽には話を聞けません。

一方、「どうでもいい話」は、そんなことを考えなくて済みますので、とっても気楽に聞けます。夫婦の会話は、ずっと長く続きますので、いかに気楽な会話ができるかが大切になります。

極端なことを言うと、話の中身は何でもよいと思います。どういう気持ちで話をしているかの方が大事なように思います。有名なメラビアンの法則でも、しゃべっている内容は7%ぐらいしか相手に影響しないということも言われています。楽しく話していれば、その楽しさは相手にも伝わりますし、感動して話していれば、その感動が相手にも伝わります。

私達夫婦が普段話している「どうでもいい話」とはどういう話かというと、テレビやyoutubeや本で面白かった話や感動した話、あるいは、自分のことで笑ってしまう話です。

例えば、自分のことでいうと、先日、空き家になっている実家の草刈りをした時の話です。トイレの水を流したところ水が止まらなくなってしまいました。止水栓を閉めるためのマイナスドライバーはどこを探しても無いし、外の元栓は草がボウボウで場所が分からないし、結局水道110の業者に電話して来て貰ったという話です。まぁ、その時は大慌てでしたが、後になってみれば笑い話ですので、こういった話をネタにしています。

ちょっと話が変わりますが、この大慌ての時、イライラが最高潮になり、そのイライラを持って行く場がなくて、思わず伊左代さんに電話して愚痴ってしまいました。電話が繋がって開口一番に言ったのは「ねぇ、ちょっと愚痴言っていい?」でした。愚痴を聞いて貰ったおかげでこちらのイライラも収まり冷静になれましたが、こういった時に愚痴が言える相手がいるというのは有り難いものですね。

話を元に戻します。テレビやyoutubeや本で面白かった話や感動した話をパートナーから聞くのは、自分にとっても新たな発見となったり興味の対象が広がったりしますので、聞く方も面白いものです。面白くなければ、「ああ、そう」「へー、そうなんだ」といって軽く聞き流せばよいだけです。相手はただ話したくて話しているだけですので、こちらも素直に反応すればいいだけです。気を遣う必要はありません。

話す方は話したくて話すのですが、相手が同じように感じてくれることを期待している訳ではありません。面白かったんだね、感動したんだね、という感じてただ聞いてくれればいいだけです。話をする方は感動した話をすることで、感動を再度感じることができますので、話をするだけで楽しいのです。

夫婦間で普段から「どうでもいい話」を習慣にしておくと、いざ「大事な話」をしたい時にも話しやすくなります。聞く方も「ちょっと大事な話があるんだけど」と言われるとモードが真剣モードにキュッと変わって集中して聞けるようになります。

普段から「どうでもいい話」をしていない夫婦ですと、「大事な話」を切り出すタイミングが難しかったり、ただ少し話しがしたいだけで話しかけたのに、相手は身構えてしまって会話にならなかったりしてしまいます。

普段の夫婦の会話は「どうでもいい話」こそが大切なんだと思います。

by AKI